音楽は自由にする
世界のSakamotoができるまで
「あまり気が進まないけれど……」と前置きしつつ、日本が誇る世界的音楽家は語り始めた――。伝説的な編集者である厳格な父の記憶。ピアノとの出合い。幼稚園での初めての作曲。学生運動に明け暮れた高校時代。伝説的バンドYMOの成功と狂騒。『ラストエンペラー』での苦闘と栄光。同時多発テロの衝撃。そして辿りついた新しい音楽――。華やかさと裏腹の激動の半生と、いつもそこに響いていた音楽への想いを、自らの言葉で克明に語った決定的自伝が待望の文庫化。
坂本龍一
1952年東京生れ。東京芸術大学大学院修士課程修了。’78年『千のナイフ』でソロデビュー。同年、YMOの結成に参加。’83年に散開後は『音楽図鑑』『BEAUTY』『async』などを発表、革新的なサウンドを追求し続けた姿勢は世界的評価を得た。映画音楽では『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞音楽賞を、『ラストエンペラー』でアカデミー賞作曲賞、ゴールデングローブ賞最優秀作曲賞、グラミー賞映画・テレビ音楽賞など多数受賞。環境や平和問題への言及も多く、森林保全団体「more trees」を創設。また「東北ユースオーケストラ」を設立して被災地の子供たちの音楽活動を支援した。
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