天体の回転について (ハヤカワ文庫 JA コ 3-3)
科学とは無縁の世界で育った青年はある日、月世界を目指して天空へと伸びる「天橋立」に向かう。そこで待っていたものは、とびきり可愛い謎の少女だった―無垢な青年が抱く、宇宙への憧れとみずみずしい初恋を描いた表題作のほか、ロボット三原則の盲点が引き起こす悲劇を描いた「灰色の車輪」、宇宙論とクトゥルフ神話が驚愕の融合を果たす「時空争奪」など、ヴァラエティに富んだ全8篇収録の傑作ハードSF短篇集。
1962年京都府生まれ。大阪大学基礎工学部卒。同大学院基礎工学研究科修了。1995年、「玩具修理者」で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞して作家デビュー。緻密な論理とグロテスクなイメージを特徴とするSF・ホラー短篇の名手としての評価を確立した。2001年発表の『AΩ』、2002年発表の短篇集『海を見る人』(ハヤカワ文庫JA)で、日本SF大賞に連続ノミネート。
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