ガソリン生活
大学生の望月良夫は愛車のデミオ運転中に、
偶然会った女優の翠を目的地へ送り届けることに。
だが翌日、翠は事故死する。
本当に事故だったのか?
良夫とその弟で大人びた小学5年生の亨は、
翠を追いかけ回していた芸能記者・玉田と知り合い、事件に首を突っ込み始める。
姉、母まで望月一家が巻き込まれて、謎は広がるばかり――。
朝日新聞夕刊の人気連載が待望の単行本化。
物語の語り手はなんと本邦初! ?の「車」。
町を走る様々な車たちの楽しいおしゃべりが全編にさんざめく、
前代未聞のユーモアミステリーにして、
のんきな長男・大人びた弟…と個性的なキャラが揃った家族の暖かいエピソードに溢れた、
チャーミングで愛すべき長編家族小説!
1971(昭和46)年千葉県生れ。
1995(平成7)年東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、新潮ミステリー倶楽部賞を受賞し、デビュー。
2002年刊行の『ラッシュライフ』が各紙誌で絶賛され、好評を博す。2003年に発表した『重力ピエロ』は、ミステリファン以外の読者からも喝采をもって迎えられ、一気に読者層を広げた。また『重力ピエロ』で、1970年代生れとしては、初の直木賞の候補となる。
2004年『チルドレン』、2005年『グラスホッパー』、2006年『死神の精度』が直木賞候補に。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で吉川英治文学新人賞受賞。洒脱なユーモアと緻密な構成で読む者を唸らせ、近年稀にみる資質の持ち主として注目を浴びている。
2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞と山本周五郎賞を受賞した。
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