グラン・ギニョール城
グラン・ギニョール城に集った老若男女は、所有者の親族と友人、知人たち。それぞれが腹にいちもつを抱えているかのように、アマチュア探偵ナイジェルソープには映っていた。そこへ突如としてあらわれた謎の中国人、そしてやがて雷鳴とともに事件が…。いっぽう、ところかわって森江春策は、たまたま乗り合わせた列車内で起こった怪死事件に巻き込まれていた。被害者は息を引き取る直前、たしかに言ったのだ。「グラン・ギニョール城の謎を解いて…」と。森江はわずかなヒントと手がかりをもとに、やがて導き出されたグラン・ギニョール城へと向かうことになるのだが…。本格探偵小説。
芦辺 拓(アシベ タク)
1958年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業後、読売新聞社入社。86年に「異類五種」で第2回幻想文学新人賞に佳作入選。90年に『殺人喜劇の13人』で第1回鮎川哲也賞を受賞。
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