伊藤博文 近代日本を創った男
初代総理大臣として内閣制度を創設し、みずから中心となって大日本帝国憲法を制定しながら、木戸孝允や岩倉具視らの間をたくみに世渡りして出世した「軽佻浮薄」な人物、あるいは、旧憲法によって民主化の道を狭め、韓国では民族運動を弾圧した権力者、といったイメージで語られてきた伊藤博文。日本近代政治史の第一人者である著者が、歴史学の最新成果をふまえて、伊藤の全生涯と「剛凌強直」たる真の姿を描き切る、決定版評伝。
伊藤 之雄
1952年、福井県生まれ。京都大学大学院文学研究科修了、現在、京都大学大学院法学研究科教授。主な著書に『日本の歴史22 政党政治と天皇』『元老 西園寺公望―古希からの挑戦』『山県有朋―愚直な権力者の生涯』『明治天皇―むら雲を吹く秋風にはれそめて』『昭和天皇伝』(司馬遼太郎賞受賞)『原敬―外交と政治の理想』などのほか、編著に『原敬と政党政治の確立』などがある。
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