仏教文明と世俗秩序
異文明との出会いが世界を構築する
前近代の日本、そしてアジアにもたらされた最大のグローバリゼーション。それを惹起したのは「仏教」であった。
仏教という異文明との遭遇は、文字・言語、造形・技術、思想・宗教、世俗秩序等、あらゆる文明の展開と関わり、また、社会に共生と差異の可能性を胚胎させた。人類の歴史が経験してきた「仏教」という参照軸から、世界の形成と構築のメカニズムを考えるための百科全書的論集。
仏教という異文明との遭遇は、世界の構築にどのような影響をもたらしたのか。仏教が浸透していくことで生じた世俗秩序や諸宗教・民俗儀礼などとの交差や融合をとらえ、仏教による世界の共生と差異化のメカニズムを描き出す。
編著者プロフィール
新川登亀男(しんかわ・ときお)
1947年生まれ。早稲田大学文学学術院教授。専門は、日本古代史。
著書に『日本古代の対外交渉と仏教』(吉川弘文館)、『日本古代の儀礼と表現』(吉川弘文館)、『聖徳太子の歴史学』(講談社)など多数。
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