背中合わせの恋 下
自分の知らないところで、文人が芹沢に抱かれ、遠く自分の腕から離れていく…。一弥はそのときになって、初めて胸をかき乱す感情を意識するのだった―。この感情の渦は嫉妬だ。嫉妬が何からわき出るか自覚できないまま、ついに一弥は残酷な決断をする。契約でもいい、お前が手に入るなら、体だけ俺のものにさせて…。「アイドルグループとして一緒にトップに立つ」という文人の仕事への情熱を盾に、一弥は文人に肉体関係の契約を結ばせてしまう。抑えることができない文人への欲望に、一弥は日に日に溺れていく。見えない相手の心に、傷つけ合う一弥と文人。どこまでも平行線をたどる二人の距離を縮めることはできるのか?―。
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