総力戦体制研究
現在、総力戦体制は実に多様なアプローチから研究されるようになっている。従来のファシズム論の枠組みを根底から超える立場から、総力戦体制をキーワードとして近代日本国家を捉えた本書は、総力戦体制研究の嚆矢となった。その後の研究状況を踏まえた補章を付してここに復刊。
纐纈厚
1951年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。
現在、山口大学人文学部兼独立大学院東アジア研究科教授。近現代政治軍事史・現代政治軍事論専攻。
遼寧師範大学客員教授。韓国平和統一研究所海外研究員。山口大学副学長(学術情報機構長・図書館長)。政治学博士。
近年の著作に『近代日本政軍関係の研究』(岩波書店、2005年)、『文民統制』(岩波書店、2005年)、『監視社会の未来』(小学館、2007年)、『田中義一──総力戦国家の先導者』(芙蓉書房出版、2009年)、『「日本は支那をみくびりたり」──日中戦争とは何だったのか』(同時代社、2009年)、『私たちの戦争責任』(凱風社、2009年)など。
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