海がきこえる
写真の里伽子を見ているうちに、いくつかの里伽子がいるシーンが甦ってきた。六年生(高3)になって同じクラスになったことや。ゴールデンウィークの小旅行や。ふたりで泊まったホテルや、いろんなことを。ぼくにはわりに楽しかったり、驚いたりもしたいくつかのことも、里伽子には、なんの意味もなかったわけだな。それはなんだか、すこしばかり淋しいことだった。ぼくはそのとき初めて、里伽子をすごく好きだったことに気がついて、とりかえしのつかないような気持ちになった。作家生活15周年を期して氷室冴子が贈る、土佐、そして東京を舞台にした青春小説の決定版。
冰室冴子(1957年1月11日-2008年6月6日),日本小说家,本名碓井小恵子,北海道岩见泽市人,是80到90年代集英社的看板作家,其轻快的写作风格影响了後来的轻小说,作品多为少女小说,改编为慢画的作品多由山内直实所负责,如《蕨丘物语》、《杂居时代》、《琉璃公主大冒险》、《深宫幽情》等。
1993年,冰室冴子的小说《听见涛声》被吉卜力工作室改编成剧场版动画,成为她最出名的作品。
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