紅城奇譚
16世紀中旬、中央では織田信長が天下統一をもくろんで各地の戦国大名を次々と征伐していたが、九州は大友、竜造寺、島津の三氏鼎立状態だった。そんななか、三氏も手を出せない地域があった。そこは、勇猛果敢で「鬼」と恐れられた鷹生氏の支配地域。その居城・紅城で次々と怒る摩訶不思議な事件。消えた正室の首、忽然と現れた毒杯、次々と殺戮を繰り返す悪魔の矢……。
鷹生氏の腹心・弓削月之丞が真相解明に挑む!
鳥飼否宇 (とりかい・ひう)
九州大学理学部卒業。編集者を経て第21回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞し『中空』でデビュー。現在は奄美大島に在住。NPO法人奄美野鳥の会の現会長。
観察者<ウォッチャー>の鳶山久志と写真家の猫田夏海を主人公とした観察者シリーズを書き継ぐ一方で、『――的』というタイトルの綾鹿(あやか)市シリーズに代表されるような奇想の炸裂した作品もたびたび上梓している。また、碇卯人名義で、相棒シリーズのノベライズも執筆している。2016年『死と砂時計』で第16回本格ミステリ大賞(小説部門)を受賞。
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