月を目指す、星になる 下
「お前、ほんとはどうしたいの?」
湊辺のおかげもあり、ピアノを弾くことに前向きになっていた響。しかし、そんな彼の下に東京から音楽講師の飛騨野がやってくる。響の演奏を聞いた飛騨野は、響の甘い考えを見透かすように、「ピアニストとしてやっていく覚悟があるのか」と問うのだった。
響は自分の甘さを恥じながら、縋るように湊辺の体を求め、ピアニストになる夢を諦めるような物言いをする。湊辺はその様子を心配そうに見つめながらも、以前のように励ますことが出来なかった。
そんな中、響の出場するコンクールの予選が始まる。
響の覚悟が決まった時、湊辺も“あること"を決意しており──……。
数年後の二人の姿も収めた感動の物語、完結。
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