巫女の館の密室
根津愛が桐野とともに訪れたのは奥会津の秘境にある友人の別荘。そこでは十年前に不可解な密室殺人事件が起きたという。現場となった離れは、急斜面の山の途中に洞穴をくりぬき、そこに埋めこまれたかたちの、窓のないコンクリート製の箱のような部屋。唯一の出入り口は絶対に細工が不可能という特殊な構造をしていた。そこに横たわる他殺死体。犯人の姿はどこにもない。完璧な密室から、犯人は一体どうやって脱出したのか。この謎が解けないうちに、根津愛は突然失踪してしまう。拉致されたのか。必死で捜し回る桐野だったが、その彼の前に、また新たな惨劇が…。
愛川 晶(あいかわ あきら、1957年5月30日 - )は、日本の推理作家。福島市生れ。福島大学附属中学校、県立福島高校を経て、筑波大学第二学群比較文化学類卒。
高校教師を勤めながら、1994年、『化身』で第5回鮎川哲也賞を受賞し、作家活動に入る。大掛かりなトリックを用いた本格推理小説を数多く執筆している。
シリーズものとしては女子高生探偵が活躍する根津愛シリーズがある。
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